終わりが見えなくて焦るサドル・ドーナツです。
さて、今回は『X-MEN VS.アベンジャーズ(プレミア・クラシック)』です。この2チームの対決と言えば、2012年に勃発し2015年に邦訳された『AVX:アベンジャーズ VS X-MEN』を思い浮かべる人は多いと思いますが、今回は1987年に勃発した対決となっております。
この単行本は2019年に日本で発売されてるため、比較的手に入りやすい品物となっております。X-MENとアベンジャーズの初遭遇回も載っているため歴史を知るのに良い一冊となっております。
あらすじ
アベンジャーズはオハイオ州に墜ちてきた隕石群を処理していた。だが、その隕石はかつて人類を脅かしていたマグニートーの拠点アステロイドMの残骸であった。
残骸を秘密裏に処分しようとする改心したマグニートー、その動きを追うX-MEN、彼を裁判にかけようとするアベンジャーズ、彼を抹殺しようとするソビエト・スーパーソルジャーズ。
マグニートーを巡る三つ巴の戦いが始まる!
X-MEN VS アベンジャーズ
と、ソビエト・スーパーソルジャーズですね。
結構ヒーローチームによって目指すべき正義って違いますからねー。毎回揉めてます。揉めないと面白くないみたいなところはあります。
ただ、こういう時は大抵正義VS正義という形になりますね。ソビエト・スーパーソルジャーズも極端ではありますが正義ではあります。
結局、殴り合って立っていた方の勝ち、ではありますが、その先にハッピーエンドが待っているかというと、そうではないというのがかなりシビアです。
ミュータントの力
いつでもX-MENに付きまとう問題がミュータント差別。今回も案の定理不尽に虐げられるミュータント達。
しかし、今回のマグニートーは暴力には頼りません。と言ってもアステロイドMの残骸を使って洗脳装置を作り、それを使って人の精神から差別意識を取り除こうとするというかなり倫理に反した行動に出るのです。
物語の後半でマグニートーに対する裁判が行われるのですが、裁判長がミュータント差別主義者で死刑判決が下されそうになり、彼はその洗脳装置を使ってしまうのです。
結果としてマグニートーは釈放されますが、洗脳をして裁判に勝ってしまったという罪悪感と、かえって反ミュータント思想を煽る結果になってしまったという事実に彼は強い不安を覚えます。
人は誰でも、自分で意思を決定するべきだ…たとえそれが差別的であっても
作中のキャプテン・アメリカの言葉です。要するに、自分の意思で差別意識を打ち破ってこそだと思うのです。
しかし、マグニートーは人間を信じきれなかった、人間との共存を目指す彼にとってこれは悲しい結果といえるでしょう。
実際、彼はこれより少し後にX-MENから離反してしまうということです。
まぁまぁバッドエンドな一冊です。
