ミスドが移転した結果シェイクが消えて静かに泣いたサドル・ドーナツです。
前回記事です↓
なんだこれ……なんだこれ!?
面白い回は面白いが……なんかエモさが勝ってる回がないか?
い、いいのか? ギャグマンガなのにエモが勝っていいのか? ……いや、いいのか……
表紙が全てを物語っている
バイト先の先輩は妹!? クラスメイトの母親に胸キュン!? 元同僚の奇襲!? 相も変わらずカオスな日常だが、その裏では確かに青春が動く。テニスで全国を目指すことを決心する光太郎、部員昇格を目指す一郎、そして子猫を飼い出すゴメス!? そして来る、夏……
家族それぞれのストーリー
だんだんとこう、家族一団として笑いを取るんじゃなくて、独立してきている気がします。「家族が高校生てwww」のパートは終わり、それぞれのキャラクター性と、あとは他の高校生との絡みで勝負してきています。
特筆すべきは、竹林君、いや、のぶかつ回ですかね。
まさかの静香に対して好意を抱くクラスメイト・竹林信勝。それを光太郎に相談すると、返ってきたのは冷たい言葉だった。
母さんはもう結婚してる!
子供だって いるんだっっっ!!!
全くもってその通り。息子がこれ言うのがまたおかしくておかしくて。
しかし、話を聞くと、父子家庭で育った彼が求めているのは母性のようで……そして始まる、ディレクター・光太郎による母親劇場。
母親がいるってあたり前じゃないんだな…
次
こうしてディレクター・光太郎の手によってのぶかつは母性を受け取ることができ、光太郎と仲を深めたのでありました。
まとめるとあっさりなんですけども、この回は狂気に溢れてます。異様なまでの光太郎の行動力と、だんだんとノリノリになる静香、赤ちゃんにまで遡るほどまでに飢えていたのぶかつ。三者三様の全力さが、ものすごいシュールな空間を生み出しています。
真面目にやればやるほど面白くなる空間を作り出すのは、ギャグマンガの手法の極致と言えるのではないでしょうか。そんなんが多発します。だからこのマンガは面白い。
合流するタイムライン
アメコミの方で、時系列の繋がりが見えると楽しいという話は散々してきたのですが、その現象がこのマンガにも起きます。
バレー部のエース・洲崎透流は、追試に受かるまで部活禁止となっていた。そんな彼がファミレスで勉強をしていると、現れたのはバイトをしている家谷春香だった──
あれ? お前… 一郎さんのクラスメイトの… 一郎さんの娘だよな?
あたしゃ28歳の田島と申します
洲崎は飛び級で首席入学の春香に勉強を教わるのだった。
まさかの父の友達が妹と絡むという、二つのストーリーラインのクロスオーバー──合体事故とも言う。しかもここで3巻冒頭のバイトの話が活きてくるというテクニカルな伏線回収。これを最初にやられた時は膝を打ちました。
このマンガは家族みんなが主役、まさしくタイトル通り『高校生家族』。四人と一匹のストーリーがギュッと詰め込まれて描かれているのです。
じゃあ単純に5倍面白いんじゃね?
多分、そういうクロスオーバーがある分、それ以上だと思います。
最後にエモが勝つ
冒頭にも申し上げた通り、エモさが勝つ話が増えてきます。
想い人への勘違いで、先走ってテニス部に入ってしまっていたことが発覚した光太郎。しかし、彼女はサックスで、光太郎はテニスで頑張る、とそれぞれの道の先を思い描くことになる話は、連載当時普通に鳥肌が立ちました。マジでこの回めちゃくちゃ青春してます。マジでマンガが上手いです仲間先生!
そしてもう一つ、一郎の方でも進展が。スタメンに選ばれた彼は他校との練習試合に参加することに。1話丸ごと前振りに使いますが、後半から一郎が覚醒。相手を追い詰めていきます。
そんな一郎の姿を見て、後輩である監督の目には若き日の彼が映るのだった。
オレの目に見えているのは 30年前の幻影…
ここまでは我々の目では曖昧に映ってるんですよ。あんまり若返ってるか確信が持てないくらいに。でも監督の目には確実にあの日叶わなかった青春が映っていて──もうここまでで十分エモいんですが、最後に相手チームのエース・梅沢蓮と言葉を交わした時。
またやろう えっと ごめん 名前は…?
家谷一郎
梅沢君の目にも、そして我々の目にもはっきりと、握手をする一郎は若返って見えたのです。
──あぁ、これは青春を取り戻す話なんだな、って改めて確信させられました。
エモい、とにかくエモい話はエモすぎます。
夏! 夏! 夏!
そして本書の最後で、夏休み編に入ります。
もう、夏入りますよ、だけで1話使います。
ただこの1話の中には、家谷家の成長と前進、躓きと停滞が詰まっています。思うようにいかないこともあるけども、確かに高校生としての一歩を踏みしめたのです。
ここまで来たらもう付き合うしかねぇ!
このマンガは本当に読者を引っ張るのが上手いと感じさせてくれます。
次巻はその予告通り、夏と友情、そして二学期という新シーズンの始動が描かれています。
次回の記事もぜひ読んでくださいね。
